海外展示会・見本市での窃盗をどう防ぐか - 絶対にしておきたい具体案
海外での展示会・見本市出展に対する問い合わせが増えております。
新型コロナウィルス(Covid-19)にて、海外への渡航が難しくなりました。弊社は世界中のネットワークで、海外展示会代理参加サービスを提供しております。海外では、多くの国で展示会、イベントは延期、中止になっておりますが、開催されている展示会・イベントも数多くございます。中国大陸では、モーターショーも含め、大規模な展示会が行われており、そこに訪問できないことで機会損失となっております。
弊社では、現地のネットワークを用い代理で、展示会に訪問し、現地の調査、潜在顧客の発掘、新たなコンタクトの獲得を可能にしました。ご用命はこちらまで。
さて本題に移りますと、見本市・展示会での窃盗は意外と起こっています。これは日本国内でも同様ですが、勝手のわからない海外の展示会・見本市は特に注意が必要です。ましては、コロナの不安定な状況下、盗難リスクは高まっていると考えます。
今回は、海外で出展支援をしている弊社の経験の基づき、国内外で展示会に出展する場合、どのように窃盗を防止するかの方法をご紹介します。
博物館や美術館から宝石が盗まれるのはよく(!?)あります。先日も、イタリアのドゥカーレ宮殿の展示場で、カタール王国の宝石が盗まれました。美術館のように厳重にしても、窃盗は発生します。
2023年3月現在でも、3月4日に、既に香港の宝石展示会(HKCECにて開催)で、3万香港ドルの真珠のネックレスが盗まれています。同展示会は、18歳以上で、入場料は1人100香港ドル、実物のパスポートか香港のIDカードの登録が必要とされています。日本では、この程度のセキュリティチェックさえもないでしょう。
インドのサンウォールで開催されたMach Auto Expoでは、台湾からの来場者がパスポートなどを盗まれるという事件もあり、地元紙で取り上げられました。
展示会・見本市では、美術館のような厳重なセキュリティーは期待ができませんので、高価・貴重なプロトタイプを展示する際は特に用心が必要です。
ダイヤモンドや金などいわゆる貴重品を扱うのであれば、用心もしますが、B2Bの展示会·見本市で、まさか窃盗目的で入場しているものがいるとは想像もしていないのが普通です。
2017年10月、ベルリンで開催された成人向け展示会Venus-Berlinでは、英国の成人玩具メーカーの製品60000USD(45000ユーロ)相当盗まれるケースがありました。現在、被害にあった会社は、問題解決に協力しない展示会主催側とで争っています。
日本でも貴重な楽器が、修復され出展された直後に盗まれるという事件がありました。
また、2017年に、海外のゲームの展示会CESにて、レイザー社が3分割画面のプロトタイプが盗難されるケースがありました。ハイテク産業の競争が激化する中、展示会での盗難が頻繁に起こっております。
プロトタイプや新素材などは、長年の研究開発費や将来的な事業利益も含みますので盗難された場合のロスは計り知れません。
窃盗対抗策
展示前後
輸送のラベルを工夫
展示会への輸送時の箱のラベルを工夫することも手です。高価なものを高価ではないように表示することも時には大事です。極端な場合、貴重なプロトタイプの入った箱の表示を紙資料・パンフレットとしてしまうこともアイデアです。
包装を工夫
貴重なものを入れる包装についても工夫ができます。貴重な製品を入れる箱を貧相な木箱にするという会社もいました。
展示中
不在時はブースを「封鎖」
ブースに人員が少なく、どうしても空けなければならない時は思い切ってブースに、立ち入り禁止のロープを張ってしまうこともアイデアです。「不在ですので、立ち入らないでください」というロープをくぐって入るのは、誰でも躊躇するものです。
施錠できるロッカーを展示ブースに用意
展示ブースのどこかに施錠できるロッカーを配置することで、貴重品を保管できるだけでなく、展示ブースで必要のないものをしまうこともでき、ブースの整理整頓も可能です。
貴重品の価値によっては、鍵を持っている人をごく少数に限定することも重要です。
セキュリティー人員を雇う
黒服を着た、怖そうなセキュリティー人員を雇い、貴重品の周りに配置することはとても効果的です。
窃盗を試みる人は、リスクに敏感です。「めんどくさい、危なそう」と思わせることが大事です。これは、今回の防犯策のミソとなります。
紐をつける
古典的ですが有効です。電化製品店や携帯電話の販売店では当たり前になった風景です。貴重品に紐をつけ、展示棚に結び付けます。
GPS追跡装置
窃盗された後の話ですが、貴重品を格納する箱や、貴重品そのものにGPSで追跡できる装置を装着することが有効です。これにより、万が一盗まれても、警察に追尾してもらうことが容易となります。
ご近所さんと見張りあい
両隣前のブースの方々と仲良くなり、お互いに見張りあえるようにします。特に、ブースに配置できる人数の少ない場合に有効です。一人で出店する場合、どうしても場所を空けなければならないことも起こり得ます。
展示会開始の前のご近所との付き合いが大事になります。
またこれらは、セキュリティーの観点だけでなく、事業の可能性にもつながる場合もあります。
ただ、実際に被害にあった場合でも、お隣さんを責めることはできないでしょう。
搬入時・撤収時は特に注意
窃盗は気を張っている時は起こりにくいものです。忙しく、混乱している時が狙われます。
会場時間までに間に合わせるために混乱しがちな搬入時、撤収の期限までに忙しい撤収時は特に危ないと思われます。窃盗でなくても、良くものが無くなるのもこのタイミングです。
展示会の高額化
高額になりがちな出展費用
世界の展示会・見本市に出展費用はその知名度が高いほど、年々増加傾向にあります。数百万円から、国際的な有名な展示会では数千万円に上ることもあります。
先進国、途上国の展示会・見本市に関係なく、値段は「国際基準」だったりします。
更には、国外の展示会・見本市に社員を送り出すとなると、例え近郊の国であってもそれなりの旅費がかかります。展示会近くの宿が理想ですが、展示会期間中は宿の宿泊費も(ここぞとばかりに値上げされ)通常の数倍になるケースもあり、思わぬコストになります。
これで、盗難が起これば、高額なサンプルどころか新製品のプロトタイプも失い事業計画の変更も強いられるリスクもあります。
海外の展示会・見本市なら弊社
窃盗は予想だにしていない時起こるものです。常に起こるかもと考える危機意識を持ってブースデザインの段階から計画すること大事です。
出展に当たってのコンサルティング、ブランドが際立つブースデザイン、目立つブースデザイン、設営、運営など中国をはじめ、海外での展示会・見本市を一手に手がけてきました。お気軽にご相談ください。
また、弊社の見解に、「弊社の窃盗対策はこれ」といったご意見もお待ちしております。御社の海外展示会・見本市でのご経験をご共有下さい!
お問合せ
返答までお時間を頂く場合がございます。お問い合わせ内容によっては、ご回答いたしかねる場合もございます。現地の連携先より、基本は、直接の返答となります。
海外展示会・見本市であれば、以下の情報をご教示ください。
①面積(何メートル×何メートル)
②位置(展示館の番号及び、展示エリアの番号)
③展示物リスト(個数、大きさ)
④装飾のリクエスト(どういうものをイメージしていらっしゃるか)
⑤現地スタッフの要否
⑥会場で配布する販促品(マーチャンダイズ)の要否、必要であれば、どのようなものをいくつほどご想定されていらっしゃるか
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野沢 (Wednesday, 08 August 2018 14:23)
おせわになります。役立つ情報と支援ありがとうございます。